2024/07/24_脳を紐解く
記憶は 学習時に起こる長期増強が神経基盤であると考えられている。
この長期増強は記憶の痕跡とも言われる。
神経細胞と神経細胞が連絡取り合うシナプスの構造的 機能的変化が学習の神経基盤であるということを1949年のドナルド・O・ヘップが著書の中で紹介されている。
学習にはこの強化とその背景にある動機づけが重要な役割を果たしている。
この強化と動機づけ神経機構は脳内自己刺激の研究から海馬、扁桃体、側座核、 前頭連合野などへ投射するドーパミン作動性神経の働きであることが報告され
ている。
ドーパミン動作神経は長期にわたり持続する長期増強を起こすのに必要であることが報告されてる 。
ドーパミン以外にアセチルコリンも 長期増強の起こす原因にとして役割を担っている。
これは海馬で分泌されるアセチルコリンは脳波の一種であるシータ波を発生させ長期増強が起こりやすくなる。
アルツハイマー型認知症の患者ではアセチルコリンを分泌する細胞が変性 、脱落を起こすため長期増強が起きづらくなる。
また学習 記憶機能が低下するという考え方がある。
アセチルコリンとドーパミンの働きについて要約すればドーパミンは興味ある対象に出くわした場合に分泌され、アセチルコリンは集中力を保つ働きを持つので勉強する際は同じ情報でも集中力を高め好奇心旺盛で対峙、習得すれば 記憶に残りやすいことは目に見えています。
これらの神経伝達物質は長期増強を促進するのである。
現在では記憶の分子メカニズムである AMPA (アンパ) 受容体 が注目をされている。
人の生体内で可視化する技術を開発されています。
このAMPA 受容体が 脳の部位に多く見られ点在が確認されて精神疾患や神経疾患、認知症など生物学的エビデンスや基盤のある画像診断などが客観性の視点から見られて可能になりAMPA-PET検査で心の病、統合失調症などの治療ができる期待が持てると考えます。


